所謂メトロノームというと、音の出るタイプが普通ですが、
興味深い製品をみつけたのでご紹介します。
今までになかったウェアラブルメトロノーム
ベルリンの新興企業が開発した振動型のメトロノーム、soundbrenner pulseです。
世界初のウェアラブルデバイスですね。
振動とLEDでテンポを知ることができ、最大10台まで同期可能なものです。
振動は一般的なスマホの6倍強力だそうで、パワードラマーでも問題なく使えるでしょう。
Bluetoothを介すことで専用アプリと連動し、300bpmまで設定することが可能で、
セットリストの保存、ビートのカスタマイズもできます。
タップすれば、テンポの変更も可能です。
クラウドファンディングで資金を募っている
この製品はまだ発売はされていません。
クラウドファンディングという方法で投資を募っているところとなります。
クラウドファンディングとは、クリエイターや起業家が資金を調達する方法として、注目を浴びている方法ですね。
原資がなくても製品を開発できる。
要は、世界中の人がスポンサーになれるということです。
可能性を探る
ミュージシャンという立場からこのデバイスを考察してみると、いろいろ可能性があります。
昨今では、アマチュアのミュージシャンでも打ち込み音との同期でライブをやるケースが多くなってきています。
巷のメジャーシーンで活躍するプロのライブも、もはやクリック同期は当たり前で、
そうでないライブを見るほうが少ないくらいです。
しかし、これまでそういったクリック音はドラムのみが聞くようなスタイルが主流でした。
ドラムのイヤーモニターにそういった音を流し、他のメンバーはドラムのカウントで演奏をするということです。
一部、それこそスタジアムでやるほどのアーティストであれば、ワイヤレスのイヤーモニタをつけているので
そこにクリック音が入っていることもあるでしょう。
しかしこのイヤーモニター。
音量によっては難聴の原因となります。
そういった意味で、無音のクリックというのは革新的となります。
アマチュアの演奏力向上にもつながる
アマチュアとプロの圧倒的な違い。
それはリズムだったりします。
グルーヴというのは、ミュージシャンそれぞれのリズム感が上手く融合したときに生まれますが、
プロの演奏を波形でみてみると、驚くほどクリックに忠実だったりします。
つまりグルーヴ、揺らぎは、本当に少しのズレから生まれるもので、
明らかにズレていては、グルーヴなど生まれないのです。
メンバーすべてにこのアイテムを装着し、演奏をすれば息も合い、
グルーヴを感じる演奏が鍛えられる可能性がありますし、
これまで自分がズレていたという「気づき」になるかもしれません。
このウェアラブルデバイスにはそういった可能性があると思います。
さらにLEDで光るので、単純にダンス系チューンなどでステージを華やかにできるメリットもあるでしょう。
例えば、プログラミングしてサビのところだけLEDが点灯するとか、
目立たせたいパート(Gソロ、Bソロ、Keyソロ)があるときに、その人だけ点灯とか。
可能性はいろいろあると思います。
いずれKorgなどが出してくれるはず
今回ご紹介したののは、クラウドファンディングIndiegogoにて投資を募り中のものです。
もしかしたら製品化はされないかもしれません。
でも、この可能性にどこかの企業がきっと目をつけているはず。
個人的にこの製品のリリース前にKorgあたりが出すんじゃないかと推測しています。
ウェアラブルデバイスの可能性に想像を膨らませて、続報を待ちましょう。