いまや音楽を作る上で欠かせないツールとなった、DAW。
DAWといえば、Logicや、Cubase、DP、Sonarなど各社ありますが、
巷のスタジオが大概使っていることから、Protoolsを利用しているギタリスト・ボーカリストも多いのではないでしょうか?
現在では比較的安価にDAWを導入できるようになり、
同時にアマチュアの音源の質も格段に高くなりました。
しかし、2015年になり大きな変化が訪れようとしています。
月額、年額制の導入
AviidはWinter NAMM2015にて、Protoolsのライセンス形態を2つにすると発表しました。
ライセンス形態は
・永続ライセンス
・月額契約/年間契約でのサブスクリプション制
となります。
永続ライセンス
永続ライセンスはこれまでの買い切りと同様です。
ただし、持っているProtoolsは引き続き利用し続けることができますが、
新たなバージョンへアップデートをするには別途費用が発生することになります。
月額、年額サブスクリプションライセンス
今回新たに導入されたサブスクリプションライセンス。
サブスクリプションというのは、ソフトウェアの所有権がありません。
つまり、「借りて使用する」という形式になります。
借りて使用した期間、つまり、月額、年額で料金を支払うという形になるのです。
サブスクリプションの場合は、所有権はありませんが、
借りてソフトを使用しているため、ソフトウェアのアップデートしたり、サポートを受けることは可能になるのです。
永続ライセンスの金額
これまでProtoolsはdigidesign時代のハードウェア一体販売を経て、
Avid買収後は、ソフト単体での販売を行っていました。
ソフト自体も安価になる流れとなっていましたが、今回から永続ライセンスを購入しようとすると
105,000円
と価格が跳ね上がりました。
将来的にアップデートを見据えると毎年無償アップデート権も購入していく必要があるため、
上記に加え、毎年21,900円費用がかかることになります。
月額、年額の金額
一方サブスクリプションの金額は
月額:予価$29.99
年額:予価$299
となります。
永続ライセンスよりもサブスクリプションのほうがオトク
上記のように永続ライセンスはスタートが非常に高額で、年額・月額制のほうが安く導入/運用することができます。
しかし、6年目以降はサブスクリプションのほうが高くなる計算になります。
一応年毎の価格を比較してみると、
サブスクリプション | 永続ライセンス | |
---|---|---|
1年目 | 37,076円 | 105,000円 |
2年目 | 74,152円 | 126,900円 |
3年目 | 111,228円 | 148,800円 |
4年目 | 148,304円 | 170,700円 |
5年目 | 185,380円 | 192,600円 |
6年目 | 222,456円 | 214,500円 |
7年目 | 259,532円 | 236,400円 |
8年目 | 296,608円 | 258,300円 |
9年目 | 333,684円 | 280,200円 |
10年目 | 370,760円 | 302,100円 |
思い切って永続ライセンスを購入という手もありますが、
10年後、一般的なDAWがProtoolsという見込みはありません。
Sharpやマクドナルドが経営危機になるような時代です。
サブスクリプションにしておくほうが無難と言えるでしょう。
今後ソフトウェアはすべてサブスクリプション制へ??
このようなサブスクリプションをいち早く導入したのが、Adobeです。
音楽に携わっている人であれば、デザイン系でphotoshopやIllustratorなどを利用している人もいると思います。
今ではAdobeもサブスクリプション制が導入されています。
今後、WAVESやT-RACKsなどのプラグインメーカーもどんどんサブスクリプションになるかもしれません。
これからDAWを始める人へ
このようにソフトウェアの購入の仕方も、スマホや携帯のように今後わかりづらくなっていくことが予想されます。
導入を検討しているのであれば、今後メーカーがどのような舵を切っていくか見極めていく必要があります。
幸いなことに昨今DAWは安価なものもたくさんありますし、スタジオに頼ることなくCDクオリティのものを作れるようになっています。
参考までに弦マガ編集部オススメのDAWをピックアップしておきます。
参考にしてください。