一世を風靡したBostonサウンド
みなさんは、Rockmanというブランドをご存じでしょうか?
Bostonのギタリストであり、自身もエンジニアであったトムショルツが立ち上げたブランドで、
その個性的なディストーションは今でも根強い人気があります。
真空管を使用しない独特のジェネレーターから生まれるサウンドは
ときに”鼻詰まり”サウンドと形容されていました。
現在はRockmanブランドの名機たちは製造を終了してしまい、
極稀に中古の楽器屋でみかける程度となっています。
日本でも80年代、90年代を支えたサウンド
Rockmanのディストーションは、プロも使用していたことがあります。
一番有名なのは、B’zの松本孝弘さんでしょう。
初期~中期のB’zはすべて、Rockman XPRというラックアンプから奏でられていました。
現在では、Gibsonシグネイチャーギターに独自のアンプを用いた松本トーンとなっています。
TMNなどで活躍されていた葛城哲哉さんもRockmanを使用していましたね。
松本さんもTMNのバックギタリスト時代があったので、TMNサウンドはRockmanで奏でられていたといっても過言ではないでしょう。
(木根さんは途中まで弾いていなかったらしいですし。。)
現代に蘇る鼻詰まりサウンド!!
少し前までは、Rockmanを似せたペダルがあった時代もありましたが、昨今では忘れられつつあるRockmanサウンドです。
ですが、今はアンプシミュレートという技術があります。
とくにKemper Ampsはアンシミュとは違い、アンプをコピーできる機能があり、
本物を持っているならば、アンプの特性をプロファイリングすることができるのです。
残念ながら、弦マガ編集部担当はRockman XPRは持っていません。
(その昔、Rockman Distortion Generatorは持っていました。)
しかし、Kemper Ampsは世界中のユーザがアンプをプロファイリングしたものを共有することができるのです。
コミュニティーサイトはこちら↓
https://www.kemper-amps.com/rig/exchange
ここから、データをDLしてKemperに入れ込めば、アンプ実機を持っていなくても、
プロファイリングされた音を出せるようになるのです。
Rockmanプロファイリングをダウンロード!!
ということで、KemperのサイトでRockmanと検索して探してみました。
ありました!XPR!!
XPRはもちろん、SustainerやDistortion Generatorもありますし、
透き通るようなクリーントーンまでありました。
早速DLしてみて出音を確かめてみました。
うん!!これは紛れもなくRockmanです!
この、何のギターを突っ込んでも全部同じ音になる(笑)、材、ピックアップなど全く無視した鼻詰まりサウンドはやはり最高です。
音比較!
今回は、Rockmanサウンドを是非聞いてみていただきたく、音源をアップしてみたいと思います。
テーマは、ギタリストが一度は通る名曲、マイケルシェンカーのInto The Arenaです。
B’zの松本孝弘さんは洋楽のカバーアルバムを一枚出していて(またこれが名盤)、この中にRockmanで奏でられたInto~が入っているのです。
今回は、これに合わせてKemperでDLしたRockmanで弾いたギターをLRで分けてみました。弦マガ!編集部担当がひ〜こら練習した音がRに入っています。orz
(著作権等あるので、怒られたらすぐ削除します)
Into The Arena
実は、TAKのRockmanサウンドはかなり手が加えられたサウンドで、VHTのパワーアンプとかいろいろ使っているので、
そのままでは同じ音にはならなかったのですが、イコライザーで5kHzあたりを調整することにより似せることができました。
いかがでしょうか?いい線いってると思いませんか?
Kemperで世界中のアンプを手に入れよう
Kemperならば、前述のコミュニティーサイトから世界中のアンプを手に入れることができます。
最近は、プロも真空管アンプをステージ上に置きながら、実は裏でKemperを鳴らしている。。なんてことが多かったりします。
それはやはりKemperのプロファイリングの再現度の高さと、デジタル故の堅牢さがあるからだと思います。
けしてお安い買い物ではないかもしれませんが、一度チェックしてみるといいでしょう。
しっかり、センドリターンやMIDIにも対応しているので、汎用性は非常に高いです。
パワーアンプ内蔵もあります。