以前こちらの記事でワイヤレスの特集を行いましたが、その後Line6から新たにRelay G70/G75というモデルが発売されました。
しかしながら、これまでの機種であるRelay G30なども楽天などで今でも手に入る状況です。
これからワイヤレスを導入しようとしたとき、どちらが買いなのでしょうか?
今回はRelayG30の後継機ともいえるG70に主眼を置いてレビューしたいと思います。
Relay G70
Line6から新たに発売された、Relay G70はどのようなスペックなのでしょうか?
仕様をみてみますと、
アンテナ:4本(内蔵)
レイテンシー:1.5ms以下
周波数特性:10Hz~20kHz
伝送範囲:見通し60m
ダイナミックレンジ:120dB
接続端子:XLR出力および1/4入出力、チューナー出力、USB、9VDC
トランスミッター接続端子:1/4ロック機構つき
バッテリー持続時間:約8時間
受信機重量:?
トランスミッター重量:約169. 5 g
大体このようになっています。
Relay G30
対して、G30の仕様ですが。
レイテンシー:2.9ms以下
周波数特性:10Hz~20kHz
ダイナミックレンジ:118dB
通信範囲:見通し30m
受信機重量:(約)113g
トランスミッター重量:(約)85g
となっています。
気になるレイテンシーや音質にほぼ変化なし
ワイヤレスを導入される際に、音質の変化や出音の遅れを気にされる方は多いと思います。
しかしスペック上はほとんど変わりません。
レイテンシー2.9msも1.5msもはっきり言って違いなどわからないと思います。
カバーされる音域も20kHzと変化ありません。
ミックスやマスタリングをやったことある人ならわかるかと思いますが、
20kHzの音などギターにほとんど含まれていません。
ていうか30代ともなれば聞こえなくなってしまう帯域です。
重量
こちらG70の受信機の重量がわからなかったのですが、
見た目的に確実にG30より重いでしょう。
トランスミッターの重量も重くなっています。
G30はプラスチックでできているので耐久性については低いと言わざるを得ませんが、
弦マガ編集部担当はG30を何年も使ってきて、壊れたことはありませんし、
何より軽くていいです。
通信範囲
こちらはG70が倍となっていて、唯一誇れる部分といえるでしょう。
ただ、60m規模の会場でやることはめったにないので、不要なスペックと感じています。
ただし、G30もG70も2.4GHz帯の電波を使用しているため、建物や扉などの遮蔽物には弱く、カタログ値はベストエフォートといったところでしょう。
G70はロック機構
G30もG70もトランスミッターには通常のシールドを使うことができます。
これ、何気にワイヤレスでは珍しいことなんですよね。
G70のほうはロック機構がついていますので、派手に動き回っても外れたりする心配はありません。
ただし、このロック機構はG70付属の専用シールドを使ったときしか機能しません。
もし、お気に入りのシールドでロックしたい場合は、ハンダ付などでプラグ変更する必要があります。
価格
こちらは圧倒的にG30のほうが安いです。
手軽にワイヤレスを始めるなら、G30が2.5万円ほどで始められます。
対して、G70は倍額ほどします。
既にG30利用者はG70は不要かと
ということで、レビューしてみましたが、特別な理由がない限りG30利用者はG70への買い替えは不要と思います。
じゃあG70はどのような人におすすめか
ではどういう人ならG70はおすすめなのか?
これは、複数のギターを持ち替える人です。
G70は複数のギターおよび、複数の出力に対応していますので、
曲によりギターを替える人、アンプを替える人に向いていると言えます。
また、トランスミッターなどにもUSBの端子がついていますで、
ファームウェアのアップデートにも対応していて、末永く使うことができると言えるでしょう。
まあ、LINE6がファームウェアをアップデートするかはわかりませんけど。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はG30とG70を比較してみました。
実際のところ、G30利用者が買い替える必要はなさそうです。
もし、ワイヤレスの買い替えを検討しているようであれば、こちらの記事などで他社製品の比較もしてみるとよいでしょう。
ワイヤレスで大事なのは、音質、レイテンシー、バッテリー時間
そして、
通常のシールドが使えるか?です。