ジャパンビンテージギターを甦らせる!その1:ペグを交換しよう

前回オークションでのギター購入注意点を記事にしましたが、

その際弦マガでは実際にギターをオークションで購入しました。

 

ものはGuyatoneというメーカーです。

弦マガ編集部担当も生まれる前に製造された、まさにジャパンビンテージと呼ぶにふさわしいギターです。

しかしながら、日本のエレキギター創成期という背景もあり、パーツについてはあまりいいものが使われていません。

ギターの材は、ジャパニーズアッシュと言われる栓(せん)というものだと思います。

上質な単板です。
またネックの材についても、上質なメイプルが使用されていました。

今回はこのギターのペグを交換してみます。

 

ペグの交換

Guyatoneに付けられていたペグは、正直どこのものかわかりませんでした。

ペグとして機能しているものの、アームまで使うとなるとチューニングに不安が残ります。

したがって今回は、GOTOHのPAPMへの換装をしてみたいと思います。

購入した、GOTOHのペグはこちら

 

6連のロック式となります。

GOTOHのHAPMの詳しい仕組みは以下の動画にて説明されていますが、カンタンにいうと
糸巻きを回すことでポスト内にある突起が上がってきてポストが回り始めると同時にロックされるというものです。

 

また、ポストが回ると同時にロックされるため、糸巻きの回数が減りチューニングが安定するというメリットもあります。

 

手順1:ギターからペグとブッシュを外す

 

まずはギターから、ペグを外します。

これは裏側のネジを外すことでカンタンにポロっと取れると思います。

ギターによってはポストをボルトで止めているものもあると思いますが、
それもペンチなどで回してやれば取れると思います。

ブッシュについては、精密ドライバーなどを裏側からブッシュにあてて、
少しづつトンカチでトントン叩いてやれば抜けます。

ひとつずつ丁寧にやりましょう。

キレイに外すことができました。

 

手順2:せっかくだからエイジド加工する

普通にペグを換装するだけならいらない工程ですが、
1970年代のビンテージギターに、ピッカピカのペグをつけることに抵抗がありましたので、

ここはエイジド加工をすることにしました。

GOTOHのペグは通常のマシーン・ヘッドであれば、エイジド加工されたものが売っています。

 

しかしHAPMになると複雑な機構になるためか、レリック加工ものは販売されていません。

なので、腐食液を使用してセルフでエイジド加工しました。

 

パーツに塗ることで数分でサビ全開になるヤバイ液体です。
※処分方法も一手間いるので、よく説明書を読んでください。

これをペグのポスト側以外に塗り塗りして、出来上がったのがこちら。

どうでしょう?新品のペグには見えませんよね。
結構カンタンにできるので、トライしてみてはいかがでしょうか?

 

手順3:ブッシュ穴をリーマーで拡張する

GOTOHのペグ用のブッシュを新たに打ち込むのですが、

サイズが合わないことが多いです。

ブカブカになることはないですが、キッツキツな場合がほとんどです。

これをそのまま打ち込むのは至難の業です。
ここは道具を使って穴を拡張しましょう。

こういうときにテーパーリーマがあるととても便利です。

改造するギタリストならひとつ持っておいたほうがいい道具です。

 

ブッシュの穴に上から挿入してグリグリ削っていきます。とってもカンタンにできます。
ただ、広げすぎてはいけないので慎重に行います。

 

手順4:ブッシュを打ち込む

穴がいい感じに広がったらブッシュを打ち込みます。

打ち込むといっても、木槌でやるのは少し怖かったので、DIY用のクランプを使用しました。

レバーを押してやると少しずつクランプがキツくなってきます。

それでブッシュを押し込む感じです。

 

結果、キレイに打ち込むことができました。

 

手順5:ペグを装着する

ブッシュがハマればあとはカンタンです。

ペグをブッシュアナに装着して付属のネジを使って固定するだけです。

もし、古い穴の場所が合わない場合は、一度爪楊枝と木工ボンドを使って埋めてしまってから再びネジ穴を空けます。

 

ネジ穴をあける際はドリルドライバーを使って必ず下穴を空けましょう。
また下穴がズレないように画鋲などで事前に窪みを作っておくといいです。

 

ドリルドライバーはボッシュ製がオススメです。

いかがでしょう。

 

レリック加工を施した、GOTOH HAPMを装着することができました。

 

次回は、ブリッジの交換を行います。

 

 

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