前回、ジャパンビンテージギターのペグを交換しました。
今回はブリッジの交換です。
Fenderのビンテージストラトのブリッジは、スチール製です。
ストラトの音の根幹はこの鉄でできていると言っても過言ではありません。
正確にいうとブリッジというよりは、ブリッジとボディーを接続しているイナーシャブロックというものがスチールであることが必須となります。
ブリッジを見てみる
グヤトーンに標準で搭載したブリッジを確認したところ、ダイキャストでできているようです。
しかも、なんとブリッジ(写真上部)とイナーシャブロック(写真下部)と一体型です。
このブリッジは総取っ替え確定です。
サイズ確認
ストラトのブリッジには弦間のピッチにいくつか種類があります。
Fenderのビンテージは、11.2mmが標準です。
その他にも10.8mm、10.5mm、10mmが主流のようですね。
グヤトーンのものを測ってみると、10.5mmサイズのようです。
このサイズをしっかり合わせないと、ボディーに装着できませんし、
ハマったとしても弦落ちする要因となります。
しかし、10.5mmピッチでかつビンテージスタイル(ボディにネジ6個で固定するタイプ)はほとんど売っていません。
今回は、amazonからブリッジを入手しました。
(10.5mm*5で52.5mmのものを購入)
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材はわかりませんが、プレートのみ使用します。
ピックガード加工
届いたブリッジをグヤトーンにハマるか確認します。
やはりハマりません。
ただ、6連のネジ穴は問題ないようでした。
ここで登場するのは糸ノコです。
ピックガードのネジ穴に届かないように慎重に削ることでサイズ調整できました。
(ブリッジプレートもエイジド加工するためにヤスリをかけています。)
イナーシャブロック発注
さて、スチールのイナーシャブロックですが、10.5mmピッチのものはほぼ売っていません。
なので、海外から発注しました。
https://guitarfetish.com/Upgrade-Steel-and-Brass-Tremolo-Blocks_c_219.html
海外からの発注に戸惑うかもしれませんが、PayPalを利用すれば、特に英語でメールやりとりすることなく発注フォームで可能です。さすがに住所や名前は英語ですけども。納期は1週間程度でした。
ちなみに、10.5mmピッチのイナーシャブロックは2種類あって、画像を見比べてみた結果、MADE IN MEXICOのものをセレクトしました。
イナーシャブロック到着
届いたイナーシャブロックを確認します。
(この期間にブリッジプレートについてもエイジド加工しています)
手前がスチールで、奥が標準で搭載されていたイナーシャブロックです。
大きさも重みも全く違います。
これを装着してみたところ、大まかなサイズは合っているのですが、プレートの3つのネジのうち一つがどうしてもハマりませんでした。
仕方ない。。と諦めるわけにはいきません。
ここで、伝家の宝刀「テーパーリーマー」 出番です。
ペグのブッシュ穴を拡張する際にも大活躍だったこいつで、ブリッジプレートのネジ穴を拡張します。
金属ですがグルグリやると穴を拡張できます。
結果、多少浮きはあるもののイナーシャブロックを装着できました。
でも
いざ、ブリッジをボディに装着!
というところで問題が発生しました。
グヤトーンのボディのザグリが狭すぎて、スチールイナーシャブロックが干渉してはまらないのです。
したがって、糸鋸を再び使い、ボディーのザグリを拡張する作業を行いました。
(糸鋸はある程度の高さ、幅があるものの購入をオススメしますが、上記リンクのものは問題ありませんでした。)
拡張したザグリはヤスリで丁寧に仕上げてあげるとキレイにできます。
その際はハンドサンダーを利用するといいです。
(ザグリ幅にあったものを購入しましょう。)
ちなみにアーミングを行うためのバッファも必要なので、結構削りました。
結果、スチール製イナーシャブロックを装着した、10.5mmピッチのブリッジが完成しました。
ブリッジのコマもスチール製に
ブリッジは完成しましたが、ブリッジのコマもできればスチールにするのがよいでしょう。
10.5mmピッチのブリッジ駒はプレスタイプではありませんがブロックタイプがGOTOHで受注生産しています。
これはサイズが合っているので、問題なく装着できました。
次回は、ポット交換となります。